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2024春高男子バレーボール大会を振り返って 駿台の総合力の高さは健在。福井の躍進にチームの進化を見た!

2024春高男子バレーボール大会を振り返って 駿台の総合力の高さは健在。福井の躍進にチームの進化を見た!

優勝を果たしたのは駿台学園。決勝戦でも連覇がかかっているとは思えない、伸び伸びとしたプレーを見せてくれた。

 前評判としてはあまり人気が高くないように思えた今大会。しかし、コロナ禍明け最初の大会ということもあってか、いざ蓋を開けてみると会場にはたくさんの観客が詰めかけ、熱い応援が繰り広げられる中、選手たちの熱気がみなぎる大会となった。
 優勝を果たしたのは駿台学園。決勝戦でも連覇がかかっているとは思えない、伸び伸びとしたプレーを見せてくれた。昨春、駿台学園の梅川監督へのインタビューの際「駿台は金太郎飴のように、毎年同じような選手が出てくるからいいよねと言われることが多いんですけど、でも金太郎飴って、そんな簡単に作れないんですよね」と言っていた監督の顔が優勝の瞬間、頭に浮かんだ。同じ金太郎飴でも、今年のチームは特にエッジが効いていたように思う。前評判どおりの結果ではあるが、攻守ともに安定したチーム作りがもたらした優勝であったと思う。

優勝直後、駿台学園の主要選手たちに「今年の強さの秘訣は何だと思う?」 と尋ねたところ、少し考えて皆一様に「チームワークです」という答え。

 優勝直後、駿台学園の主要選手たちに「今年の強さの秘訣は何だと思う?」 と尋ねたところ、少し考えて皆一様に「チームワークです」という答え。そして「強いと感じたチームは?」という質問に対しては「一番強いと感じたのは高川学園です」「高川は本当にミスが少ないチーム。今大会を通してセットを取られたのは高川だけでしたし」「ミスのないチームはやっぱり強いですよね」と全員が口をそろえ、高川学園の名を上げていたのが印象に残った。

また、初めてのセンターコートで、高校生らしからぬパワーと速さのある攻撃を展開していたのが福井工大附属福井高校。

 また、初めてのセンターコートで、高校生らしからぬパワーと速さのある攻撃を展開していたのが福井工大附属福井高校。惜しくも準優勝にとどまったが、決勝戦まで1セットも失うことなく勝ち上がってきたことは大きな躍進だと感じた。
 チームに190cmオーバーの選手は一人もおらず、数年前には「このままでは強豪校のポジションを継続できないのではないか」と囁かれたこともあったという。昨年の春高で、試合後の囲み会見の際に「福井はもう強くなれないという評価を耳にし、悔しかった。それからというものより強いチームを作るには、監督として自分自身も変わらなければならないと痛感した」と語っていた西田靖宏監督。今回の準優勝で、強豪復活の道筋が確実に開けたのではないかと思う。

「気持ち新たにバレーに取り組んできたことが、今年の結果につながった。生徒たちには感謝です」と目を細めた西田監督。

 「気持ち新たにバレーに取り組んできたことが、今年の結果につながった。生徒たちには感謝です」と目を細めた西田監督。OBたちが長年望み続けた「センターコートでの戦い」を経験することができた今年の大会。でも「ここもまだ通過点だと思っている」という言葉のどおり、福井にはまだもう一つ上が残っている。そこを目指し、来年はさらに進化したチーム作りに挑んで欲しい。

最後にもう一つ心に残ったチームは鎮西高校。

 最後にもう一つ心に残ったチームは鎮西高校。昨年はいい戦いをしながらも最後の最後でフルセットの末力尽き、駿台の前に準優勝にとどまった鎮西。昨年の借りを返すべく挑んだ今大会だったが、残念ながらその念願は叶わず3位で大会を終える結果となってしまった。歴代の鎮西3番(キャプテン)の選手たちから、その責任の重さからくる重圧の声を聞き続けていたので、ついつい特別な思いでキャプテンのプレーを見てしまう。来年こそ昨年、今年の悔しさをバネに、新たなキャプテンの元、念願の頂点の座をつかむことを願っている。

歴代の鎮西3番(キャプテン)の選手たちから、その責任の重さからくる重圧の声を聞き続けていたので、ついつい特別な思いでキャプテンのプレーを見てしまう。

取材・文:HEROES編集部
協力:春高バレー

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