「全日本インカレ」筑波大学が10年ぶりの優勝を飾る!
準決勝で早稲田大学と気合の入ったフルセットを戦い抜いた筑波大学が、決勝戦で東海大学を3-1で破り、見事今年の全日本インカレ優勝を飾った。
序盤、筑波大は昨日の疲れが残っていたのか俊敏さに欠け、東海大の威力のあるサーブに押されて16−25で第1セットを落としてしまう。第2セットに入っても嫌な流れは変わらず、このままでは優勝は遠のくかに思われたが、後半から徐々に本来の動きを取り戻し、31-29で辛くも2セット目をものにした。ここがこのゲームのターニングポイントだったように思う。その後、次第に筑波大のサーブが走りはじめ、ブロックも格段に良くなって第3、第4セットを連取、セットカウント3-1で見事優勝を手にした。
平成9年から14年まで6連覇という、全カレ歴代1位の記録をもつ筑波大学だが、ここ10年は優勝から遠ざかっていた。優勝後のインタビューで筑波大・秋山 央監督は「選手自身が、あきらめない気持ちを持ち続けることを大事にしてきた1年だった」と語っていたが、劣勢の場面でも気持ちを切らさずに戦うためには、それを跳ね返すだけの技術的な裏付けが必要。きっと総合力では負けないという自信があったのだろう。今年の勝利を新たに自分たちの記録を塗り替えるスタートとして欲しい。
惜しくも準優勝となった東海大学の佐藤俊一郎選手は、試合後のインタビューの際「金ではなかったので……」とそっと銀メダルを首から外し、口惜しそうな表情を見せていた。涙のミーティングを見て感じたことは、この惜しさを忘れず、準優勝の自信を胸に選手全員がさらに飛躍して欲しいということ。大学バレーにはいつもドラマがある。
筑波大学のみなさん優勝おめでとうございました!
4年生にとって全日本インカレは大学ラストの試合。ここに賭ける思いは並大抵のものではないはず
優勝後、記念撮影のためサブ体育館に集まった筑波大の選手たち。安堵の表情とはこういうものか……
中西選手が見せてくれた金メダル
取材・文:HEROES編集部
協力:一般財団法人全日本バレーボール連盟
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