宮浦健人選手に聞くポーランドリーグと初の海外生活①

宮浦健人選手に聞くポーランドリーグと初の海外生活①

リーグには慣れたものの、移動は大変。
車が来たので日常生活は少し楽になりました!

――まずはじめに、海外リーグでプレーしたいと思ったのはいつからですか?
漠然とですが、学生時代から一度は海外でプレーしてみたいという思いはありましたけど、ハッキリと意識したのは今年に入ってからですね。昨年までイタリアリーグに行っていた西田選手が戻ってくることになったので、チーム事情としても挑戦してみてもいい時期かなと。

――ポーランドに決めた理由は?
どうしてもポーランドでと思っていたわけではなく、イタリアやドイツでも自分の力が伸ばせるような強いチームであればいいと思っていたんです。でも、移籍選手に関してはどこのチームも僕のポジションであるOPから決めていくらしく、毎年1、2月の早い段階でその年獲得するOPは決まってしまうんです。エージェントにも複数のチームに当たってもらったんですけど、ほぼ決まってしまっていて……。まあ、最終的に決まったのが5月近くと遅かったので仕方ないですけどね。でも、今のチームはポーランドリーグの中でも上位にいるので、結果としては良かったと思っています。

――ポーランドリーグの試合形式を教えてください。
今年のポーランドの1部リーグは2チーム増えて、全16チームで戦っています。試合形式としてはイタリアリーグとほぼ同じように、前期と後期に分け、それぞれ同じカードで対戦します。前期の最終戦が12月28日で、後期のスタートが年明けの1月7日から。ポーランドではバレー人気が高いこともあって、テレビ放映を優先して試合時間が被らないようにカードが組まれているので、試合時間はバラバラですね。

――Vリーグとの違いを感じることはありますか?
プレーの点で言えば、パワーもそうですけど、やはり何といってもブロックの高さが全然違いますね。特に上位チームともなると各国の代表選手も多いので、圧がすごいというか、体幹の強さを感じる選手が多いですね。

――現在のチーム(ニサ)の状況はどうですか?
現在(11月28日)の順位としてはリーグ6位で、ほぼ真ん中にいます。上位1~4位は強豪チームが占めており、5~10位までが拮抗しているという状況です。上位4チームの強さは感じますが、うちのチームもいい戦いができていると感じています。

――現在はどういう場面で試合に出ていますか?
まだスタメンでの起用はないのですが、ピンチサーバーや2枚替えといった場面での出場が多く、ほとんどの試合でコートには立っています。先週の金曜日は、現在リーグ5位のグダニスクというチームとの対戦だったんですが、相手のサーブが良くてサービスエースを多く決められて、1対3で負けてしまいました。僕は3セット目の途中から出て、スパイク決定率が13/18とまずまずだったんですけどね。

――リーグには慣れてきた?
そうですね。高さにも対応できるようになってきましたし、サーブも決まってきたので、大分対応出来てきているという実感はあります。

――リーグ戦で大変だと感じたことはありますか?
バス移動が主なので、そこが一番大変ですかね。僕のチームはポーランドの南にあるので、南部のチームとの対戦ではそう苦労は感じないのですが、北部にあるチームと対戦する場合は、移動に11時間とかかかるんですよね。泊まらないケースも多く、着いた日に試合をして、終わったら夕飯を食べてそのまま直帰ということも珍しくは無い。遠方から地元に帰ってくるときは翌朝4時ごろになることもあるんです。その日は休みですが、翌日からまた練習っていうスケジュール。遠い会場での試合の後は少し疲れますね。

――言葉など、日常生活で困ったことはありますか?
基本的に英語で話していますが、まだまだかな……。ジェイテクトのフェデリコ監督も、代表のブラン監督も外国人だったので、多少のヒヤリングはできると思っていたのですが、喋るというか、こちらの意思を正確に伝えるのには苦労しています。あと、最初のうちは車がなかったので、買い物とかどこへ行くにも、同僚の選手に乗せて行ってもらわなければならなかったので不自由でしたね。先週やっと車が来たので今は楽になりましたけど。

――車があると大分違う?
そうですね。チームから支給されたのはトヨタのヤリスっていう小型車なんですけど、休みの日も自由に行動できるようになったので助かっています。でも、こっちは日本と違って左ハンドルで右側通行ですし、ほとんどの交差点がロータリー形式になっているので、戸惑うことが多い。今はとにかく安全運転を心がけています(笑)。

――食事は自炊ですか?
ほぼそうです。ご飯も炊くんですけど、炊飯器がないので鍋で炊かなければならないのが少し面倒。ついついパスタが多くなっちゃいますね。おかずは主に鶏肉がメイン。自分トマトが嫌いだったんですけど、チーズと合わせると意外にイケることがわかったんで、こっちに来てからはよく食べるようになりました(笑)。

――国内ではいよいよ全カレがはじまりましたが、何か思い出はありますか?
自分は1年から出場していて、4連覇を達成したんですけど、今振り返ってみると苦しい試合が多かったように感じます。特に1、2年時はフルセットだったり2点差以内の戦いが多くて、4連覇したとはいえ、楽な戦いはなかったように思います。

――ありがとうございました。不定期ではありますが、宮浦選手のポーランド情報をまたお届けします。お楽しみに!

ほぼ毎日バレーボールのテレビ中継があるというポーランド。バレー選手が街を歩けば必ず声をかけられるほど有名人!

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●プロフィール●
宮浦健人
熊本県出身
1999年2月22日生まれ 
身長190cm
体重86kg
血液型 A型
左利き

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取材・文:VOLLEYBALL HEROES編集部
協力:PWSZ ニサ

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