2023年度春季関東大学バレーボールリーグ戦で新人選手に大学バレーの感想を聞いてみた!!
新入生にとって、大学生として初めて参加する大会が春季リーグ。高校時代はライバルだった選手が大学ではチームメイトになったり、またその逆もある。今回は今年のリーグ戦が行われた慶應義塾大学・日吉キャンパスにて、注目の新人選手5名にお話を伺ってきました。
「大学を選んだ理由」「大学時代にやっておきたいこと」「将来のこと」など、ピカピカの1年生の本音に迫りました!
注目の新人①
早稲田大学
背番号16
麻野賢斗(あさの けんと)
ポジション:ミドルブロッカー
身長:207cm
出身校:東山高校
最終的に早稲田に入学を決めた理由は、全国から優秀な選手が集まって来ていて、練習から高いレベルでプレーが学べると思ったことと、スポーツ科学を学ぶことで体の構造やフォームの分析など、体系的にバレーに関する知識が身につくだろうと考えたからです。
すでに早稲田への進学が決まっていた今年の2月に、若手代表候補選手に選ばれてフランス遠征へ行ったのですが、そのときのキャプテンが早稲田の水町泰杜選手で、いろいろと面倒を見てもらえたのはラッキーでした。水町選手の心遣いもあり、大学で最初の試合に出場した際にも緊張することなく、伸び伸びプレーできました。いろいろな意味でとてもいい環境だなあと実感しています。
普段は一般の学生と同じように授業にも出席しており、授業ごとに友達もできました。この身長からか、僕がバレーをやっているのを知らない人たちから「何かやってるの?」とよく声をかけられます。背の高さが仲良くなるきっかけをつくってくれているのかもしれませんね(笑)。
休日にはいろいろな所に出かけています。すでに5回くらいは出かけていると思いますね。新宿や渋谷、お台場など若者に人気のエリアはもちろんですが、特に浅草は良かったです。食べ歩きしながらスカイツリーまで足を延ばしたりして、東京を満喫できました。
高校バレーと大学の違いを感じるのは、やはり「高さ」と「パワー」。それとリバウンドの処理など、細かい精度にも違いがありますね。大学時代にやっておきたいことは、バレーで結果を残すこと。もちろん、そのための努力はするつもりです。
社会人になったら学生時代とは違う責任が出てくると思うので、バレー以外の経験もたくさん積んで、人間的にも成長したいと思っています。でも、背はこれ以上絶対に伸ばしたくないですけどね(笑)。
注目の新人②
早稲田大学
背番号20
佐藤遥斗(さとう はると)
ポジション:アウトサイドヒッター
身長:190cm
出身校:駿台学園高校
高校時代から関東の大学リーグでプレーしたいと思っていましたが、たまたま早稲田大学から声をかけていただき、4年生に泰杜さん(水町)や大貴(山田)さんがいることもあって、一緒にやってみたいと思って入学を決意しました。
試合では先輩たちから「思いっきりやれ!」と言われますが、1年生だから思いっきりできる部分もあると感じています。ただ、同期がチームのために仕事をしていたり、また、自分のポジションには2年生の虎太郎さん(畑)もいる。いろんな人たちに結果で恩返ししなければいけないとも思っているので、コートに出た選手が背負うものがあるとも考えています。
高校バレーと大学バレーの違いを感じるのは「パワー」と「高さ」。体づくりの大切さを実感しています。自分にトスが上がってくる本数が少ない中で、どれだけ決められるかが大切。一度ミスをしたら次は上がってこないという危機感をもちながらプレーしています。高校時代とは違うシビアさを実感中です。
大学生になって初めて経験したのがひとり暮らし。高校時代も寮生活で、食事以外のことは自分でやっていたので、日常生活に困ることはありませんが、自炊は今回が初挑戦。得意料理は中華! といっても「Cook Do」が頼りですけどね(笑)。メニュー的には回鍋肉と麻婆豆腐が好き。あとはオムライスも得意かな(笑)。
休みの日は新宿へ映画を観に行くことが多いです。最近観た映画でおもしろかったのは「ダンジョンズ&ドラゴンズ」。アクション系+笑ありの楽しい映画です。
将来的には企業でも通用する選手になりたいと思っていますが、今は大学生活で自分をしっかり成長させなければと感じています。休みがあったら、海がきれいな所へ行きたいです!!
注目の新人③
東海大学
背番号34
當麻理人(とうま りひと)
ポジション:セッター
身長:177cm
出身校:東山高校
東海大学に進学を決めた理由は、小澤監督から熱心な勧誘をいただいたことと、昨年の東海大学の熱い戦いに心動かされたことです。初めての関東で、初めての寮生活ということもあって多少の不安はありましたが、意外にすぐ慣れることができました。今では居心地がいいと感じているくらいです(笑)。
自炊も初めてですが、今はパスタ料理をよく作っています。ペペロンチーノ風のパスタですが、これが意外と美味しい。まあ、自分しか食べていないので、本当に美味しいがどうかはわかりませんけど(笑)。
高校バレーと大学との差を感じるのは「高さ」「パワー」「速さ」ですね。今はまだそれに慣れている最中ですけど、在学中に何とか「全日本インカレ」で優勝したいというのが目標。今年卒業した山本 龍先輩のように賞も欲しいですけど、堂々とプレーできるセッターに成長したいと思っています。
東海大学はコートに入っていても、1年生が雑用等全般をやることになっています。今はまだ2年生も手伝ってくれていますが、もうじき1年生だけでこなさなくてはいけなくなるので、今のうちにやることをしっかり覚えたいと思っています。
休みの日には同期と渋谷や原宿へ出かけたりしています。脇田幸太郎や川野史童は全中時代からの知り合いということもあり、気心が知れた良い関係です。二人に限らず、同期全員のキャラがとてもいいので楽しいです。
寮への引っ越しの際は父が送ってきてくれたんですが、そのとき一緒に新宿御苑へ行ったのがとてもいい思い出になっています。
注目の新人④
東海大学
背番号28
栗生澤駿史(くりゅうざわ はやと)
ポジション:ミドルブロッカー
身長:192cm
出身校:福井工大附属福井高校
将来はVリーガーを目指しているので、バレーに力を入れており、Vリーグチームとのパイプをたくさんもっている東海大学に魅力を感じたのが入学の理由です。
初めて実家を離れたので両親も寂しかったと思うのですが、そういった姿を見せることなく、しっかり背中を押して送り出してくれました。寮に入って1週間ぐらいは不安で少しホームシックにかかりましたけど、先輩と同期のおかげで、何とか少しずつ立ち直ることができました。
自宅にいたときにはほとんど何もしたことがなかったので、寮生活は何から何まで大変(笑)。中でも自炊はうまくいかないことが多いです。ようやく作れるようになったのはチャーハンと肉丼。肉丼はお肉とタレを一緒に炒めてごはんに乗せるだけなんですけど、それさえ時間がなくてできないことがある。でも、そんなときでも冷凍食品という強い味方を見つけたので、何とかやってこれています(笑)。
パワーがまだまだ不足していると思っているので、体づくりのためにも食生活は大切だとわかってはいるんですけど、まだまだ栄養面まで考えられないのが現実です。
1年生にはいろいろな雑用があり、それをこなしながらポジション争いをするために自分を鍛えていかなくてはいけない。まだ自信はないですけど、どの大学のチームと対戦しても通用する選手になることが目標。今はそこを目指して頑張っています。
休みの日にはどこかに出かけたいとは思っているのですが、練習をこなすのに精一杯で未だその機会に恵まれていない。いつか余裕ができたら、出かけたいと思っていますけどね。
注目の新人⑤
中央大学
背番号24
桝本颯真(ますもと そうま)
ポジション:アウトサイドヒッター
身長:180cm
出身校:鎮西高校
実家は熊本なのですが、中大の寮がある場所と実家の近所の感じがよく似ていると思いました。来るまでは大きな街を想像していましたけど、東京都って言ってもここは熊本とそう変わらない(笑)。そういう意味ではあまり違和感なく過ごせていますけどね。また、寮に入ってからまだどこにも遊びに行っていないので、東京にいるという実感がないですけど(笑)。もちろん休みはあるのですが、自炊も初めてですし、寮生活が結構大変なんです。今まで実家暮らしだったので、本当に慣れないことばかりで……。今はまだ、実家に帰りたいという気持ちのほうが強い。何とか仲間とコミュニュケーションをとることで気持ちのバランスを保っているという感じです。もう少ししたら、余裕が出てくるかもしれませんけど……。
高校の最上級生から大学の1年生になったことで、チーム内での仕事がとても多く、結構厳しいです。まだまだ慣れないことばかりで疲れてしまって、休みの日はずっと寝ています(笑)。どこかへ出かけようという気持ちにはなれないんです。春高のときに痛めていたヒザはだいぶ良くなっています。大学ではジャンプの練習が高校時代より少なくなったので、あと少しで痛みはとれるだろうと思っています。
大学と高校のバレーの違いを感じるのは、ブロックへの対応です。高校時代は1対1が基本でしたが、大学ではデーターバレーが主流なので、対応の仕方が違うんです。早くそれに慣れなければと思うんですが……。
今の目標としては、コート内で自分がなすべき仕事をきちんとこなせるようになること。チームの足を引っ張らないよう、日ごろからしっかり練習を積まないといけないと感じています。
2023年度春季関東大学男子1部バレーボールリーグ戦
【最終結果】
第1位 早稲田大学 10勝1敗
第2位 日本体育大学 8勝3敗(セット率 2.000)
第3位 筑波大学 8勝3敗(セット率 1.389)
第4位 順天堂大学 7勝4敗(セット率 1.529)
第5位 日本大学 7勝4敗(セット率 1.300)
第6位 中央大学 6勝5敗(セット率 1.000)
第7位 専修大学 6勝5敗(セット率 0.952)
第8位 明治大学 5勝6敗
第9位 慶應義塾大学 3勝8敗(セット率 0.731)
第10位 東海大学 3勝8敗(セット率 0.406)
第11位 駒澤大学 2勝9敗
第12位 東京学芸大学 1勝10敗
【個人賞】
≪優秀選手賞≫ 水町 泰杜 (早稲田大学)
≪敢闘選手賞≫ 池城浩太朗 (日本体育大学)
≪ベストスコアラー賞≫ 甲斐孝太郎 (専修大学)
≪スパイク賞≫ 黒澤 孝太 (明治大学)
≪ブロック賞≫ 千葉 貫世 (専修大学)
≪サーブ賞≫ 水町 泰杜 (早稲田大学)
≪レシーブ賞≫ 水町 泰杜 (早稲田大学)
≪セッター賞≫ 前田 凌吾 (早稲田大学)
≪サーブレシーブ賞≫ 平田 和聖 (駒澤大学)
≪リベロ賞≫ 高木啓士郎 (東海大学)
≪新人賞≫ 麻野堅斗(早稲田大学)
取材・文:HEROES編集部
協力:一般社団法人 関東大学バレーボール連盟
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