宮浦健人選手に聞くポーランドリーグと初の海外生活⑥

――まず、3月10日に残念ながらお亡くなりになってしまった東レの藤井直伸選手についてなんですが、宮浦選手は何か思い出に残っていることはありますか？

　代表の試合で最初に一緒になったのは、一昨年のアジア選手権のときです。僕はまだ入ったばかりでチームのことがよくわからなかったのですが、藤井さんから声をかけていただき、食事にもよく誘ってもらいました。チームが違うので人柄すべてがわかるわけではありませんが、セッターというポジションからなのか、非常に気配りができる方で、優しい人という印象があります。
　プレー面ではクイックをよく使うセッターで、李さんとのコンビもそうですが、オポジットという立場からもやりやすかったという印象がありましたね。また一緒にプレーしたかったのですが、本当に残念です……。心よりご冥福をお祈りさせていただきます。

何でもないワンシーン。このときやさしくしていただいたことは一生忘れません

――現在のリーグ戦についてですが、現在の順位が８位ということですけど、今後の展開についてはどう予想していますか？

　自分たちのチームは残り２試合なんですが、ひとつ下にいるスヴァウキというチームの残り試合が４つもあるので、結果次第で順位が入れ替わってしまう状況なんです。自分たちは２試合とも上位チームとの対戦なので、やや苦しい状況にあるのは確かですね。
　ただ、スヴァウキとの勝ちゲームの差が２つあるので、ウチが一つでも勝てればまた状況は変わる。いずれにせよプレーオフに進めるか否かが決まる最後の山場ですね。

――近のご自身の状態はどうですか？

　調子自体は悪くないと思っていますけど、なかなか大事な場面でコートに出られていなので、結果を出すまでには至っていないです。残り試合も少なくなっているので、何とかチームに貢献したいとは思っているのですが……。

――なかなかスタメン起用がないのは、レギュラーで出ているOPの調子がいいからということもありますか？

　そうですね。身長も２m以上あり、ジャンプ力もある選手ですし、メンタルも強い優秀な選手なので、見習わなければならないところばかり。身長ばかりは真似できませんけど、もっと自分なりに高さが出せるように努力しないといけないと感じています。こんなすごい選手と同じチームで戦えることに感謝しています。ただ、自分としては、勝ちにこだわるプレーをしていきたい、チームメイトに頼られる、信用されるOPになりたいと思っているので、そういう立場にはなれていないことが残念ではあるのですが、そこを目指していきたいと思っています。

――前回のお話でも、だいぶチーム内で友達ができたようですが、一番仲のいい選手はだれですか？

　みんな仲がいいですけど、特にといえばMBのニコラス選手ですかね。歳も近くて遠征先のホテルの部屋も一緒になることが多いので、自然と仲良くなったって感じですかね。

――何か最近のトピックスはありますか？

　個人的に変わった出来事はなかったですが、初めて試合で行ったグダニスクという町がきれいだったのが印象的でした。ここはグダニスクのホーム地でお送りした写真のうちの１枚は、ホテルの前でチームメイトと一緒に撮ったものです。ここはポーランドの北の方、バルト海に面していて名所旧跡も多く、観光地としても有名な町なんですが、今回は残念ながら観光は出来ませんでした。とても美しい町。また行きたいと思いましたね。

一見すると怪しい軍団!? 写真では背の高さはわからないけど、バレーボール選手には見えないよー。ポーランドの空は美しい。日本よりは少し寒いそうです

　もう１枚はそのとき試合をした「ERGO ARENA」の写真。今年はここでファイナルが行われることになっています。コンサートなども行われるようで、国際大会も十分行える大きな会場です。ニサのホームよりもかなり大きなアリーナです。この日もかなりの観客数（多分4000人以上）が来場してくださっていましたが、まだまだ収容可能なほどでした。

「ERGO ARENA」はスポーツイベントなら11.000人以上の観客を収容することが可能な多目的アリーナ。開館したばかりの2010年11月26日にレディー・ガガが「The Monster Ball Tour」を行ったことでも有名だとか

　次回は4月5日ごろの予定です。
※次号の予告等はTwitterやInstagramにアップさせていただきます。お楽しみに！

●プロフィール●
宮浦健人
熊本県出身
1999年2月22日生まれ　
身長190cm
体重86kg
血液型　A型
左利き

取材・文：HEROES編集部
協力：PWSZ ニサ
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