高橋慶帆 in FRANCE 初めてのヨーロッパ遠征。フランス合宿での思い出を公開します!!
次世代の日本代表を担う有望な学生選手15名を集め、2月から3月にかけて国内のナショナルトレーニングセンターとフランスで強化合宿が行われた。昨年末に続き2回目の合宿。今回はOPとして初参加した法政大学・高橋慶帆選手にインタビュー。合宿での様子と、今後の抱負について話を伺った
甲斐兄弟と一緒です!!
――昨年末の合宿にはインフルエンザで参加できず、今回が初参加だったそうですが、すんなり溶け込めましたか?
やはり最初はちょっと馴染むのに時間がかかりましたね。ほとんどの選手はこの合宿以前から大学の1部リーグで顔を合わせていると思いますけど、僕は2部リーグなので知り合いも少なくて、最初どう入っていったらいいか戸惑いました。学年も上の選手が多いので……。
――まったくの初見という選手もいた?
ええ。顔見知りだったのは甲斐孝太郎、優斗兄弟や柳北悠季選手、麻野堅斗選手くらいで、ほとんどの選手が「はじめまして」でした。
――ほとんどが先輩で初見となると、それは緊張しますよね。合宿中は主に誰と一緒に過ごしていましたか?
甲斐優斗選手ですね。U20のときから一緒にやっていましたし、同い年なので彼がいたので大分助かりました。フランスでは同部屋だったので、リラックスして過ごせました。あとは、木下颯眞、荒尾怜音、高木啓太郎選手とも仲良くなれましたよ。
――初対面が多い中で、すごいなと思った選手はいますか?
水町泰杜選手ですね。バレーも上手いのですが、とにかく明るい選手。「太陽が似合う」っていう感じの選手です(笑)。キャプテンでもあるので、みんなを引っ張っていく行動力がある。身長は高くないのですがサーブがいいし、大きなフランス選手と対戦しても引けをとらないアグレッシブさがありました。
――高橋選手は今回の合宿ではOPとして参加したようですが、OPというポジションについてどう感じていますか?
U20のときもOPでしたけど、そのときはアジアの中でのプレーだったので、2枚ブロックがついても間を抜いたりして何とか対応ができていましたが、今回はヨーロッパの大きな選手に2枚そろってしっかり跳ばれると、なかなか点に結びつけるのが難しい。代表のOPとしてはまだまだだと実感しています。
――習志野高校では最初MBをやって、その後高校の後半からと大学ではOH、そして現在はOPといろいろなポジションを経験していますが、ご自分ではどのポジションがやりやすいと感じていますか?
自分の武器はブロックだと思っているので、サイドであってもブロック力を生かしたプレーを磨きたいと思っています。最初MBをやってきたので、センターからのプロックには多少自信はありましたが、バックからとなるとポジション取りであったり、手の出し方など課題はたくさんある。
また、OHとしてはキャッチの部分をもっと磨かなければなりませんし、OPは点を取らなければならないポジションなので、ココというときに決め切る力をつけなければならない。まだまだこれからですが、自分としては、やはり攻撃面で本数の多いOHやOPは好きなポジションではありますけど。
――今回の合宿で何か驚いたことはありますか?
一番は食事の管理が行き届いていたことですね。特にトレセンでは栄養士さんがついてくれて、毎食毎に栄養や摂取エネルギーの管理が徹底されていました。基本的な部分は全選手一緒ですが、各人の消費カロリーや好みなどに合わせて、肉だったら牛・豚・鳥の中からタンパク質の量を自分で計算し、米などの炭水化物は消費カロリーから逆算して摂取量を決めることができる。植物性のタンパク質であれば納豆や豆腐など、また、ヨーグルトなどの乳製品やサラダなどのビタミン・ミネラル類まで、個々人の運動量に合わせて摂取量が決められるんですよ。あと毎朝体重を測るのというのも意外でした。
――量や質はどうでしたか?
普段自分が食べている量より多かったですね。普段は自炊なので、どうしても単品のおかずで食べることが多くなってしまうんですよ。栄養も偏りますし、食べなきゃいけないと思ってもおかずが少ないと飽きてしまう。でも、トレセンでは品数が多かったので飽きずに理想とする食事量を食べられますし、タンパク質を中心とした、アスリート向けのバランスのいい食事のお手本を見せてもらった感じです。無理せず美味しく食べられたのはありがたかったです。
――フランスでの食事はどうでしたか?
合宿所の食事は正直びっくりしたことがいくつかありました(笑)。初日に出てきたパスタにはソースがまったくかかっていなくて、味がないというか……。テーブルにも塩とコショウしか置いていないので、日本から持っていった調味料をかけて食べました。何か間違えたのではと思っていましたが(笑)。でも、後日出てきたラザニアは美味しかったかな。
休日に市街で食べた食事はフランスでの初の外食で量もたくさんあり美味しく頂けました。2週間弱いたんですけど、行ってから4、5日したら日本食が恋しくなって……。大好きなサーモンの寿司が頭に浮かびましたね。日本に帰って来てから速攻食べましたけど(笑)。
外出した日の昼食はボリュームたっぷりのハンバーガーとサーロインステーキ1/2枚、そしてデザートというメニュー。僕はデザートにティラミスを注文しましたが、すごく大きくてビックリ!!
――合宿地はどんな町だったんですか?
モンペリエという、パリから国内線に乗り換えて1時間半くらいかかる田舎町なのですが、古くからある所なので街並みは綺麗でしたね。
2月25日に初めての社会見学。自由時間が短かったので、この日はみんなで楽しみました!
――フランスのコロナの状況はどうでしたか?
向こうはもう影響はほとんどないですね。みんなマスクもしていませんでした。
――フランスではどんなチームと試合したのですか?
フランスのUカテゴリーのチームと2日間くらい試合をして、最終日にフランスの1部リーグのモンペリエと練習試合をさせてもらいました。
2月21日、フランスで初の試合観戦。モンペリエ対 Tours戦を観戦
――対戦してみて、どんな感想をもちましたか?
向こうのUカテゴリーの選手は年齢もバラバラで、最年少の選手は中学3年生でした。でも、身長も大きいしプレーもすごくて、とてもその年齢には見えませんでしたね。
また、モンペリエには東京オリンピックの出場経験がある選手もいて、高さもあってディフェンスもいいチームでした。高さの部分では違いがありますが、レシーブを重視する点では日本と共通する部分があるので、そこを磨いていけば十分対抗できるのではないかと感じました。
――印象に残った選手はいますか?
Uカテゴリーの左利きの選手で、身長が2m10cmくらいあるOPですかね。高さだけなら日本にも筑波大学の牧大晃選手とかもいるので、そうは驚かないのですが、左利きで腕が長いので厄介な選手だなと感じました。
――日本選手の中で、一緒にやってみてすごいなと思った選手はいますか?
やはり水町選手ですね。あと、山田大貴選手もサーブが良くて、4連続くらいエースを決めた試合がありました。
――今回の合宿で最も得たものは何だと感じていますか?
世界を知れたことですかね。今までは日本やアジアでの経験しかありませんでしたが、ヨーロッパで試合ができたことで、バレーに対する視野が広がったと感じています。
――ブラン監督ってどんな人でしたか?
優しくて明るい性格の監督でした。ファイティングスピリットをもてとよくおしゃっていました。アドバンテージを高めてくれるようにコミュニケションをとっていただいたと思っています。指示と対応方法をセットで教えていただけてとてもわかりやすかったです。
――最後に今年の目標は何ですか?
やはり大学リーグでの1部昇格です。代表選手としてももっと成長したいのは当然ですが、まず法政を昇格させることが第一の目標です!
――ありがとうございました。
自由時間が1日しかなかったので、パリに出かけるのは無理でした。本当は凱旋門を見に行きたかったんですけど、これがモンペリエの凱旋門ということで(笑)。 次回は必ず本物の凱旋門を見に行きます!!
見づらいかもしれませんが、この日雪が降ったので記念に1枚!
明日帰国するという日、体育館を出たら雲がピンク色に。きれいですよね?
初めてのヨーロッパ遠征での集合写真。みんな10年後はどうしているのかな!?
Personal data
名前:高橋慶帆(タカハシケイハン)
身長:193cm
体重:75kg
血液型:O型
生年月日:2003年10月13日
所属:法政大学
取材・文:HEROES編集部
協力:公益財団法人日本バレーボール協会
法政大学
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高橋選手高2の時からずっと大好きです!これからも応援します📣✊
高橋慶帆選手頑張って下さい。
アジア大会の帰国便出来れば知りたいです。